ハチワレ処

御転婆大使館ノスケのブログ

加藤育実、御転婆大使館の今後の活動について

この1週間ほどの都内をはじめとした日本の新型コロナウイルスの感染状況や世界での感染者数、死者数の増加などの状況を受けて、改めて自分達なりに専門家の記事やインタビュー、政府で公表されているデータなどを参考に、今後の活動について現時点で考えられる限りのことを考えました。

 

その結果、少し前とはだいぶフェーズが変わってきたように感じ、認識を改める部分が大きかったため、御転婆大使館に所属している加藤育実の予定しているイベントの出勤や出演を大変残念ながらキャンセルさせて頂く事と致しました。

出演自粛期間は現時点では4/12(日)までを想定していますが、日々刻々と状況が変化するため、今後変更になる可能性もございますので、随時発表を致します。


楽しみにして頂いていたファンの皆さんに残念な思いをさせてしまうこと、イベントの主催者の方々に大変な負担やご迷惑をおかけしてしまうことをお詫び致します。


正直なところ、つい1週間ほど前までは、本当にそこまでの危機が迫っているのか、インフルエンザで毎年数千人以上の死亡者が出ていることに比べたら大したことはないのではないかという思いもありました。

なので、補償があるかどうかもわからないまま、決して不要不急などではない私たちの活動を自粛して生活が逼迫することは、割に合わないことのように感じており、その時点では、警戒しつつ、またイベントの数をしぼりつつ、できる限りの対策をしながら活動をしていくという方針を取る予定でした。


ただ、25日あたりから東京での感染者数が増えはじめたことや、今まで感染者が出たと聞いてもはっきりイメージが湧かなかったところに、志村けんさんという誰もが知るタレントさんが感染し、お亡くなりになられたことで、新型コロナウイルス感染症というものをとてもシリアスに、身近なものとして感じさせられました。本当はそれでは遅いのだとは思いますが。


新型コロナウイルスと、その感染症について、正しい情報を最大限得て、きちんと理解をした上で、守れる安全は可能な限り守ることを考えながら今後の方針を決めるということが、三密を満たしやすい場所で活動をしている立場の人間としては重要な務めであると感じたため、調べられる限りのことを調べ、その結果、苦渋ではありましたが、加藤育実に関しては出演などをキャンセルさせて頂くという結論に達しました。

 

イベントのキャンセルをさせて頂くに至ったポイントとして主なものは下記の通りです。

(資料や専門家インタビューなどを見た上での現時点での私の認識なので、誤りがあったり、今後また変わる可能性のある事項もあるかもしれません)

 

◼️感染経路(感染様式)が飛沫感染接触感染

・大声を出したり歌うような場所、多くの人が同じものを触る空間(マイクや楽屋備品、ドアノブなど)で感染しやすい


◼️感染しやすい状況が密集空間・密閉空間・密着場面

・ライブハウスでつくられやすい状況


◼️インフルエンザのように感染が広まりやすく、ウイルス自体はSARSと似た毒性を示す

・症状があまり出ない事もあるが(原因ははっきりしていない)、だからこそ気付かないうちにウイルスを伝播させる可能性がある

・通常のウイルスは上気道(鼻腔・咽頭喉頭)を中心に増殖するので軽いことが多いが、新型コロナウイルスSARSのように下気道(気管・気管支・肺)で増殖をするため毒性がやや強い


◼️高齢者で特に重症化しやすく、重症化率がインフルエンザよりも高い

・インフルエンザと同等数に感染が広がってしまった場合、重症者はインフルエンザの場合より増えるため、医療機器や人材が不足し、容易に医療崩壊する(オーバーシュート)

医療崩壊すると、本来治療を施せば助かるはずの人を死なせてしまう可能性がある

加藤育実は実家暮らしで、ご家族は高齢者と関わるお仕事に従事されているため、高齢者に感染を広げてクラスターをつくってしまう可能性がある


◼️心血管疾患や呼吸器疾患などの基礎疾患があると重症化しやすい

・高齢者だけではなく、元々心臓、血管や肺の疾患がある方も重症化しやすいので、高血圧症の方や、タバコによる慢性閉塞性肺疾患(COPD)を持っているようなファンの方などが感染した場合重症になる可能性がある

 

上記のような理由を総合的に考え、加藤育実の予定していたイベント出演をキャンセルさせて頂くに至りました。


本来わざわざ言うべきことではないのかもしれませんが、今年、心機一転してスタートした加藤育実の所属する「御転婆大使館」では、今後の活動を展開すべく様々なことを予定していましたが、それらが次々となくなり、チームの運営自体かなり厳しい状況になるとは思います。それでも、"今ここにある環境、今自分たちが持っているものでつくれる面白いものを目指す"というチームとしての姿勢だけは変わりませんので、今後の活動をお楽しみにお待ち下さい。


尚、これは私たちが主催をする予定がないという事情の上チームで話し合った結論ですので、全てのライブハウスを使うパフォーマーにとっての正解ではないと思っています。というより、正解が本当に分からないと思っています。

現実問題として、ライブハウスを借りているアイドルやバンドマンは、この事態であってもキャンセルをすると会場側にキャンセル料を支払わなければならないことも多く、わずかでも会場費を払うために開催を決行せざるを得ない状況になっているとも聞いています。ライブハウス側も、経営的な問題でキャンセル料を請求せざるを得ない部分があります。

 

またライブハウスなどに限らず、多くの消費活動が停滞すれば、経営が立ち行かなくなる実店舗さんは多いと思いますし、考えたくはありませんが失業率の増加と自殺者は相関するという事実もあり、政府が死亡率(人口当たりの死者数)を下げるための措置として促している自粛要請も、感染症による死者数と引き換えに失業による自殺者を増やしてしまっては、なんの意味もないと思っています。


専門家の予想では、新型コロナウイルスがこれだけ世界に広まると、SARSのように完全に症例がゼロになって終息することは考えにくいということで、インフルエンザのようにある程度社会に受容されるような形で落ち着いていく可能性が高いようではあります。


なので、よく言われている新型コロナウイルスに対する"正しい怖がり方"をすることは大切で、きちんとウイルスの特性などを知った上で、今後、どんな形でならイベントが開催できるか、実店舗の営業ができるかを社会全体で考えながら新型コロナウイルスの受容の仕方、落とし所を探っていくことは必要なのかなという気がしています。


幸い、治療薬は既に効果のありそうな薬の候補を絞れていて、ワクチンも今世界中でつくられ始めていて、半年以上先にはなるようですが、4ヶ月以内には臨床試験も始まる予定だそうです。


かなり長くなってしまいましたが、加藤育実の所属するチーム御転婆大使館としての現時点での考え方を、自分たちの思考の整理も兼ねて記させて頂きました。

読んで頂きありがとうございます。

 

 

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石川遊人(ノスケ)